初恋の話

2003年2月22日

ワシの初恋は幼稚園の時。
同じクラスのゆきこちゃんだった。
 
可愛かったのと東京出身ってことで興味津々。
でもあまり話した記憶はなかったなぁ。

中学までのワシは今と違って無口に近かった。
母親と買い物に行ってもいつも「おとなしいね」って言われてた。
人見知りもすごくて人になじむのに時間がかかった。

ゆきこちゃんは小学校に入っても同じクラスだった。
席替えの時に隣になったときは心臓がバクバクしてた。
落とした消しゴムを拾ってくれたときは天使に見えたよ。
恥ずかしくてお礼を言えなかったような気がする。

でもゆきこちゃんは小学2年の時に東京に戻った。
父親の転勤の関係だった。

今日でお別れって挨拶をして自宅に帰ったあとに忘れ物が発覚。
なぜかワシともう一人が授業中に持っていくことに。

ワシは走ってゆきこちゃんの家まで行った。
もう一人がどうなったのかは覚えてない(^^ゞ

ちょうど引っ越しのトラックが来てた。
出発する直前だったんだ。
ギリギリセーフで間に合った。
 
ドキドキしながら「忘れ物だよ」って手渡した。
「ありがとう」の笑顔が忘れられない。
多分記憶の中で美化されてるんだろうけど(笑)
 
手を振ってトラックが去っていくのを見送った。
 
 
その日、母親と風呂に入ったときに言われた。
「好きだったんだね」って。
さすが母親は気付いていたみたいだった。
ゆきこちゃんの話をしたことはなかったのに、
その日に限っていっぱいはなしてたからだろう。
もしかしたら泣いていたのかもしれない。
 
 
あれから30年弱の年月が過ぎた。
純情だった少年も世間の荒波に揉まれ変わってしまった。
 
  
 

 
 

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